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卒後初期臨床研修
当教室(旧第一内科)は、2008年4月1日に循環器グループが独立し、消化器・代謝栄養を専門的に診療する「消化器・代謝内科」となりました。消化器疾患患者は非常に多く、症状も多様であることから、消化器内科医として、豊富な経験と柔軟な対応が要求されます。そのため、消化器内科での初期臨床研修では、高度な技術と専門的知識の必要性を肌で感じて頂き、短い研修期間の中で、消化器診療の楽しさとやりがいを感じ、消化器内科医を目指す先生が増えることを期待しています。
研修内容
内科医として基本的知識の修得だけでなく、消化器疾患の診断と治療方針について学んで頂きます。当科の診療領域は、消化器全般と幅広いことから、消化管、肝、膵の3グループに分かれ、それぞれ連携を取りながら、専門的な検査・診断・治療を行っています。そのため、当科での初期臨床研修では、基本的な知識を学ぶだけでなく、1ヶ月毎にいずれかのグループに属して頂くことにより、各グループの専門的な診療についても学んで頂けるような研修計画を作成しました。 各グループの研修計画を以下に示しますので、ご参照下さい。
消化管グループ
消化管グループでの研修では、消化管領域の疾患に対する診断・治療について学んで頂きます(内視鏡診療科)。特に、食道癌・胃 癌・大腸癌の内視鏡診断・治療については、より詳細かつ専門的に学んで頂けるよう計画しています。また、一般病院では診療する機会が少ないと思わ れる炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病など)に関しては、最先端の診断・治療方針について学んで頂くことができます。
研修目標
上部消化管内視鏡検査
上部消化管の模型を用いて、内視鏡操作、写真の取り方を修得して頂いたのち、指導医のもと、ルーチンの上部消化管内視鏡検査(食道・胃・十二指腸の観察)ができるようになることを目標としています。
なお、内視鏡診断については、毎週行われる消化器内視鏡読影カンファレンス、ミニレクチャー(透視、エコー、小腸内視鏡、カプセル内視鏡、Pit pattern、NBI)に参加し、診断学の基本を学んで頂きます。読影カンファレンスでは、実際に内視鏡写真の読影や、指導医による自身の内視鏡検査の評価を行い、診断能力を高めます。腹部超音波検査
腹部の解剖を理解し、正常臓器の描出、ルーチンの腹部超音波検査を施行できることを目標とします。
消化管造影検査(食道・胃透視、低緊張性十二指腸造影、小腸造影、注腸造影検査)
指導医の検査介助を通して、消化管造影検査の実際と意義を学んで頂き、可能であれば、ルーチン検査を実際に施行して頂く予定です。
膵臓グループ
胆膵グループでの研修では、胆道、膵臓領域の疾患に対する検査・治療について学んで頂きます。胆道癌、膵癌といった診断・治療が困難な悪性疾患から、胆嚢炎、膵炎といった緊急処置を要する良性疾患などを担当しており、急患や緊急処置が多くありますが、研修中はグループのメンバーの一人として加わって頂き、診療にあたって頂く予定です。研修中に、内科医師としての知識や技術をともに高め、ERCP、EUSやPTCDなどのより専門性な検査に触れて頂きたいと考えています。
研修目標
腹痛患者への初期対応の習得
胆・膵領域を中心とした腹部エコーの習得
胆・膵領域疾患の知識の習得
急性胆嚢炎や急性膵炎など急性腹症の原因となる疾患から、膵癌や胆道癌などの悪性腫瘍 に対する診断方法および治療方法
膵臓グループでの研修スケジュール(例)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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AM | 病棟診察 | 外来診察EUS | 腹部エコー検査 | 教授回診 | 急患対応 (指導医とともに) |
病棟診察 |
PM | 透視検査 ERCP、PTCDなど |
病棟診察 | 透視検査 ERCP、PTCDなど |
病棟診察 外科との合同カンファ |
透視検査 ERCP、PTCDなど |
肝臓グループ
肝臓グループでの研修では、肝臓領域の疾患に対する検査・治療について学んで頂きます。ウイルス性肝炎、肝細胞癌はもちろんのこと、急性肝炎・肝不全や食道静脈瘤破裂などの急患も多く、全身管理を必要とするケースや静脈瘤の止血など緊急処置を要する場合も少なくありません。研修中はグループのメンバーの一人として加わって頂き、診療にあたって頂く予定です。研修中に、内科医師としての基礎知識とともに全身管理の方法や技術を深めて頂き、肝疾患に関する専門的な診療に触れて頂きたいと考えています。
研修目標
腹部超音波検査の習得
超音波検査の基本を身につけない限り、肝生検、ラジオ波焼灼療法の手技はできません。消化器診療の基本として、みっちりと学んで頂きます。
上部消化管内視鏡検査
食道静脈瘤に対する内視鏡処置の介助をして頂き、緊急の吐血症例への対処法を学んで頂きます。
血管造影検査・経カテーテル的肝動脈化学塞栓術の理解
腹腔動脈、上腸管膜動脈など肝癌治療に必要な腹部血管系を理解し、経カテーテル治療の原理、意義について理解を深めて頂きます。
膵臓グループでの研修スケジュール(例)
1週 | 2週 | 3週 | 4週 | |
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エコー | 病棟エコー時実演講義 | ルーチン | ルーチン | 実技試験 |
画像 | 読影の基本 | 読影試験 | ||
HBV, HCV | 肝障害のプライマリケア | |||
非アルコール性脂肪性肝炎 | 肪肝のケア | |||
肝癌 | 肝腫瘍のABC | |||
門脈圧亢進症 | 食道静脈瘤のQ & A | |||
移植 | 肝移植の適応 |
お問合せ
- 教室長
- 芹川 正浩
- 病棟医長
- 村上 英介
- 外来医長
- 弓削 亮
- TEL
- 082-257-5193
- FAX
- 082-257-5194
- serikawa@hiroshima-u.ac.jp
- 関連サイト
- 医療研修推進財団 -P.MET-