教室紹介

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教授

岡 志郎

Shiro Oka

専門分野
  • 消化器内科学(消化管)
  • 消化管がんの内視鏡診断と治療
  • 炎症性腸疾患
  • 小腸疾患

我々のホームページをご覧頂きどうもありがとうございます。令和4年7月に伝統ある当教室(旧第一内科)の第5代教授を拝命いたしました岡 志郎です。早いもので教室を引き継いでから約3年が過ぎました。この3年間で教室内のハード(医局内施設・実験室)およびソフト面も充実し、教室員が診療や研究により専念できる医局環境になったと自負しております。また、消化管・肝臓・膵臓研究室間のスタッフミーティングも定期的に開催し、教室内の課題を全てのスタッフ間で共有することで、各研究室間の風通しもよくなったと実感しています。現在、三木医局長を先頭にさらなる医局のホワイト化を目指して日々改革に取り組んでいるところですが、最近ではホームページの充実のみならず、インスタグラムを中心としたSNSにも力を入れています。教室内の日々の活動をリアルタイムに報告させて頂いていますので、ぜひこの機会にフォロー頂けますと幸いです。人事面においては、令和6年4月から桑井寿雄教授(病院消化器内視鏡医学講座)と柘植雅貴教授(病院肝疾患センター)の教授2名を迎えて新たなスタッフ体制となりました。診療・研究に関しても多くの新規スタートアップが始動し、今後の新たな展開が期待されているところです。また、病院のセンター化構想のもと、令和7年4月より病院の中央診療施設である「内視鏡診療科」が「内視鏡センター」として新たなスタートを切ったことも大きなトピックスです。これに合わせて、広島県初の治療として、良性・悪性食道疾患に対する新たな3つの治療法を導入しました。今後は内視鏡センターのAI化推進、新たな先進医療の導入を計画中です。広島地域および中四国地区の患者様により多くの最先端の診断・治療を提供できることを嬉しく思っております。

さて、教室の発展に最も重要なことは「次代を担う人材の育成」だと考えています。大学院生の研究活動や診療医のスキルアップは無論のこと、学生の医学教育や研修医の指導などの教育面にも引き続き力を注いでいきたいと思います。特に学生・初期研修医には消化器内科の魅力や将来性についてもっと知ってもらう機会を設けられるように工夫を重ねています。今年度からは研修医を対象に内視鏡トレーニングセンターを活用したハンズオンセミナーを定期的に開催予定します。我々と一緒に仕事をしたい志のある若い先生を随時募集中ですので、いつでもお声がけください。現在、医療分野では、「医師不足」「医師の働き方改革」「女性医師のキャリアパス」「新専門医制度の導入」「中山間部医療」など様々な課題が山積していますが、個々の事情を鑑みながらこれらの課題を克服すべく教室としても真摯に取り組んでいく所存です。

我々の専門領域である消化器内科ですが、食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓と7つの臓器を担当し、広島大学病院において外来患者数および入院患者数が最も多い診療科です。当科では悪性疾患から良性疾患まで消化器疾患全般を取り扱っていますが、特に消化管疾患(消化管癌および炎症性腸疾患)の内視鏡診断と治療、急性・慢性肝疾患および肝癌の診断と治療、胆膵系疾患の診断と治療に力を入れて診療を行なっています。最近では、希少疾患の病態解明や最新治療、治験などにも力を入れております。今後は、産学官民の共同研究の強化、海外のがん治療技術の向上を支援する活動も開始し、国際的プレセンスの向上と社会変革に結びつくイノベーション創出に向けてさらに力を入れていく予定です。最近の取り組みの一つとして、官民合同で進めている膵臓がんHi-PEACEプロジェクトを紹介させて頂きます。本プロジェクトは広島県内の病診連携を強化することにより、膵癌の危険因子や軽微な画像所見から膵癌を早期に拾い上げる取り組みでありマスコミにも頻回に取り上げて頂いていますが、その成果が着実に上がってきているところです。引き続き地域のみならず世界の医療に貢献できるプロジェクトを探索していきたいと思います。

研究面に関しては、消化管領域では消化管癌の内視鏡診断(AIを含む)・治療に関する臨床研究、消化管癌における癌細胞とその周辺組織(間質)との相互作用、早期消化管癌の癌ゲノム解析、ヘリコバクターピロリ感染と発癌、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)の炎症および発癌メカニズム、慢性便秘症を含む機能性腸疾患の臨床研究を、肝臓領域では慢性肝疾患・肝臓癌の診断・治療に関する臨床研究、肝炎ウイルスの感染・複製メカニズムの解明、肝発癌とヒトゲノムの遺伝子多型の関連、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に伴う線維化進行の機序解明を、胆膵領域では胆道疾患、膵炎、膵癌の画像診断・治療成績に関する臨床研究、膵癌の発癌メカニズムやバイオマーカーの開発に精力的に取り組んでいます。現在当教室で行っている診療と研究に関する具体的な内容に関しては、最新の知見とともに本ホームページ内に詳細に記載しておりますので、ぜひご覧頂けますと幸いです。

最後になりますが、最新のエビデンスに基づく高度な診療を患者様に提供できるよう努めるとともに、現在進行中の臨床および基礎研究を世界に発信し消化器内科学の発展に貢献することで、最終的に地域の皆様に研究成果を還元できるように教室員一丸となって全力で取り組んでいきたいと考えております。当教室がこれまで培ってきた伝統を継承しさらに発展させるよう引き続き精一杯頑張りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和7年7月吉日

所属学会
  • 日本消化器内視鏡学会(中国支部長・社団評議員・指導医)
  • 日本消化器病学会(財団評議員・指導医)
  • 日本大腸検査学会(理事・評議員)
  • 日本大腸肛門病学会(理事・指導医)
  • 日本消化管学会(理事・中国四国支部長・評議員・指導医)
  • 日本カプセル内視鏡学会(理事・指導医)
  • 日本消化器がん検診学会(胃・大腸認定医)
  • 日本内科学会(評議員、認定内科医)
  • 日本小腸学会(評議員)
  • 日本胃癌学会
  • 米国消化器内視鏡学会
職歴
  • 平成6年3月

    広島大学医学部医学科 卒業

  • 平成6年5月~

    広島大学医学部附属病院医員 (研修医)

  • 平成7年4月~

    広島市立安佐市民病院 研修医

  • 平成7年10月~

    広島大学医学部附属病院医員 (研修医)

  • 平成8年4月~

    済生会呉病院 (内科) 医師

  • 平成11年4月~

    木阪病院 (内科) 医師

  • 平成12年4月~

    広島大学医学部附属病院 光学医療診療部 医員

  • 平成13年4月~

    河村病院 (内科) 医師

  • 平成14年4月~

    広島大学病院 光学医療診療部 医員

  • 平成20年1月~

    広島大学病院 光学医療診療部 助教

  • 平成21年1月~

    広島大学病院 内視鏡診療科 助教

  • 平成24年7月~

    広島大学病院 内視鏡診療科 診療講師

  • 平成28年4月~

    広島大学病院 消化器・代謝内科 講師

  • 平成29年10月~

    広島大学病院 消化器・代謝内科 診療准教授

  • 令和4年7月~

    広島大学大学院医系科学研究科 消化器・代謝内科学 教授

  • 令和4年10月~

    広島大学大学院医系科学研究科 消化器内科学 (名称変更) 教授

  • 令和5年4月~

    広島大学病院 内視鏡診療科長 併任

  • 令和6年4月~

    広島大学病院 内視鏡センター長(名称変更) 併任

教室について

教室概要

名称
広島大学大学院 医系科学研究科 消化器内科学 (旧 広島大学第一内科)
開設
昭和23年(1948年)
住所
〒734-8551 広島市南区霞1-2-3 研究棟A 2階
連絡先
教授秘書室 TEL:082-257-5190 / FAX:082-255-6220

消化器内科学教室への道順

① 研究棟A (遠景)大学正門からみると、左側奥に研究棟Aがあります。
② 研究棟A (外観)2階が消化器内科学教室です。
③ 研究棟A画像中央の一階に研究棟A正面玄関があります。
④ 研究棟A入口 (遠景)
⑤ 研究棟A入口(近景)消化器内科学教室は研究棟A2階です。
⑥ 研究棟A入口ホール画像左奥~中央に階段・エレベーターがあります。
⑦ 研究棟A入口ホール階段階段またはエレベーターで2階へお進みください。
2階が消化器内科学教室です。
⑧ 研究棟A2階2階が消化器内科学教室のフロアです。
階段・エレベーターホール右側正面に医局入口がございます。
⑨ 消化器内科医局入口こちらが医局入口です。

同門会

名称
広島大学第一内科同門会
同門会事務局
〒734-8551 広島県広島市南区霞1-2-3 消化器内科内
連絡先
TEL / FAX 082-255-6220
Webサイト
https://doumon1.hiroshima-u.ac.jp/

教室の歴史

  1. 当教室(旧内科学第一)は、昭和23年(1948年)に開設されました。
  2. 平成14年(2002年)に教室名が「分子病態制御内科学」に改称されました。
  3. 平成20年(2008年)に循環器グループが独立し、消化器に特化した教室になりました。
  4. 平成24年(2012年)に教室名が「消化器・代謝内科学」に改称されました。
  5. 令和4年(2022年)7月、第五代の岡 志郎教授が着任し、同年10月に教室名を「消化器内科学」と改称し、現在に至ります。
  6. 詳細はこちら 「広島大学医学部50年史 講座編」より抜粋

歴代教授

  • 初代

    浦城 二郎教授

    教室開設

    出身大学
    岡山医大(昭和5年卒)
    専門分野
    胆汁酸化学
    在任期間
    昭和23年4月~昭和45年3月

    わが国で初めて消化器病学に胆汁酸とその代謝を導入されました。生化学的手法を用いて、グルクロン酸や鉄、銅、ビタミン、脂質などの代謝にまで研究範囲を広げ、それらが人体に及ぼす影響を明らかにされました。

  • 第二代

    三好 秋馬教授

    出身大学
    京都大学(昭和17年卒)
    専門分野
    胃病態生理・消化管ホルモン
    在任期間
    昭和45年5月~昭和57年3月

    胃の病態生理学、酵素組織化学的研究を精力的に進められるとともに、新たに消化ホルモンの研究にも着手され、この分野の先駆者となられました。国内における消化性潰瘍治療薬の開発をリードされました。

  • 第三代

    梶山 梧朗教授

    出身大学
    広島大学(昭和38年卒)
    専門分野
    脂質代謝・胆汁酸代謝
    在任期間
    昭和57年4月~平成12年3月

    専門分野である脂質・胆汁酸代謝の研究を着実に進めながら、消化器および循環器領域においてバランス良く教室員の臨床・基礎研究の指導に尽力され、英文論文や国際学会での発表数が飛躍的に増加しました。

  • 第四代

    茶山 一彰教授

    出身大学
    広島大学(昭和56年卒)
    専門分野
    肝炎ウイルス・ヒトゲノム
    在任期間
    平成12年9月~令和2年3月

    広島大学発の肝細胞キメラマウスを用いた肝炎ウイルス研究を中心として、国内外の共同研究を数多く推進し、肝炎の病態解明および創薬につながる世界レベルの研究成果を挙げられました。

歴代教授が主催した主な全国学会

  1. 第20回日本胃集団検診学会総会

    三好 秋馬 教授

    (広島市、1981年5月14日~16日)

  2. 第23回日本消化器内視鏡学会総会

    三好 秋馬 教授

    (広島市、1981年5月14日~16日)

  3. 第68回日本消化器病学会総会

    三好 秋馬 教授

    (広島市、1982年3月28日~30日)

  4. 第30回日本胆道学会総会

    梶山 梧朗 教授

    (神戸市、1994年4月23日~25日)

  5. 第41回日本消化器病学会大会

    梶山 梧朗 教授

    (広島市、1999年10月28日~31日)

  6. 第53回日本肝臓学会総会

    茶山 一彰 教授

    (広島市、2017年6月8日~9日)

  7. 第106回日本消化器病学会総会

    茶山 一彰 教授

    (WEB、2020年8月11日~13日)